個人・法人 民事再生のQ&A

個人・法人 民事再生に関するQ&A

Q.01:個人再生と任意整理、どのような違いがありますか?

A.01:任意整理とは債務者と債権者の間で返済計画や利息など、支払額の交渉を行って借金額を圧縮します。裁判所などの公的機関を通さないため官報に掲載されることもなく、資格制限が生じることもありません。
個人再生は裁判所に申立てを行った上で借金を大幅に減額し、残りを3年から5年程度の長期にわたって返済していくというものです。裁判所を通すことにより官報に住所氏名が掲載されます。


Q.02:個人再生を依頼する場合、弁護士と司法書士に違いはありますか?

A.02:司法書士は書類作成代理人として債務者に代わり提出書類等を作成準備できますが、債務者本人の代理となることはできません。弁護士には代理権が認められているので債務者本人の代理人として書類作成から申立て、裁判所での面談等にも債務者の代理人として対応が可能です。


Q.03:個人再生手続きにおける債務に保証人が付いている場合は?

A.03:個人再生は整理する債務を選択することができず、すべての債務に対して整理が行われます。その債務に連帯保証人があった場合、債権者は回収できなくなった金額を保証人に請求することができます。保証人はこれを拒むことができず債務者に代わり弁済しなければなりません。


Q.04:定職につかずアルバイトですが、個人再生は可能でしょうか?

A.04:アルバイトでも定期した収入を得る見込みがあり、収入の増減が少ないのであれば給与所得者再生手続きが可能です。また、短期で色々なアルバイトを繰り返している場合や収入の増減が激しい場合でも継続して収入を得る見込みがある時は小規模個人再生手続きが可能です。


Q.05:家賃や税金を滞納していますが免除されますか?

A.05:税金は免除されません。
個人再生手続き前の滞納家賃は、手続き後は再生債権扱いとなりますので、他の債務同様に勝手な返済はできなくなります。そうなると賃貸契約の違反により明け渡し等が求められる場合があります。家賃は再生手続きで減額もしくは免責の対象とならない共益債権となりますので、手続き開始後も優先して支払う必要があります。


Q.06:個人再生手続きが勤務先に知られる可能性はありますでしょうか?

A.06:個人再生は裁判所を通して行う債務整理ですが、裁判所から勤務先へ連絡することはありません。申立て手続きに多数の書類が必要ですが、給与明細書や源泉徴収票などの会社から受け取る書類をきちんと保管してあればまず問題ないでしょう。


Q.07:個人再生手続き後、住宅ローンの借り換えなどは可能でしょうか?

A.07:個人再生手続きを行うと信用情報機関にブラックリストとして情報が登録されるので、記録が削除されるまでのおおよそ7年程度は住宅ローンの借り換えは難しくなるでしょう。また、再生手続きの際に債権を保有していた金融機関では長期間にわたり再生手続きを行った記録が残るので取引は困難となります。


Q.08:再生手続き時に所有の車を手元に残すことはできますか?

A.08:個人再生手続きの申立てをする際に、所有している資産の申告が必要であり、その中には自動車も含まれます。自動車ローンが残っていなければそのまま保有が可能です。しかし、ローンが残っていて車の所有者がローン会社になっている場合(所有権留保という)は、ローンの一括返済ができなければローン会社に自動車を引き渡すことになります。反対に所有権留保がなければ再生計画に沿ってローンの圧縮が可能であり、車の所有も可能になります。


Q.09:再生計画案における再生債権とはどんなものですか?

A.09:再生債権とは再生手続きを開始する前に発生した財産における請求権のことで、開始前の取引において発生した買掛金、借入金などです。再生債権は民事再生手続きの申立て後に通知される弁済禁止によって債権者に弁済することが禁止されます。


Q.10:再生債権の免除率とはなんでしょうか?

A:10:再生計画において減額される金額が再生債権のどのくらいの割合になるかを計算したものです。具体的には、以下のように計算されます。
(再生債権額-最低弁済基準額)÷確定再生債権額×100


Q.11:再生計画案にはどのようなことを記載するのでしょうか?

A.11:再生手続き後の事業計画や、債権者に対しての借入金や買掛金から免除してもらう割合とそれにより減額された債務をどの位の期間でどの程度の金額を定期的に弁済して行くのかという計画を数値を使って具体的に示したものを作成します。

 

民事再生について・メインメニュー

民事再生(法人・個人) 個人再生(個人の民事再生)について 個人再生を行う条件と費用
個人再生の手続きの流れ 個人再生のメリット・デメリット 法人の民事再生について
法人の会社分割と民事再生 法人の民事再生を行う条件
法人の民事再生手続きの流れ
法人の民事再生のメリット・デメリット 民事再生Q&A
北法律相談事務所TOP

copyright© 北法律事務所. All Rights Reserved.