近年、世代を問わず大流行しているFacebookやLINE、Twitteなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用した出会い系詐 欺が横行しています。見ず知らずの人から来た友達申請でも、どこかしらで関係のある人だと思い込んでしまい承認してしまうことで、出会い系詐欺サイトへ誘 導されるケースや、そもそも本当の知人のSNSアカウントが乗っ取り被害に遭ってしまい、その友人(乗っ取られているアカウント)から出会い系詐欺サイト へ誘導されてしまうケースなど様々です。詐欺行為は、まず最初に信用させることから始まりますので、こうしたSNS上でのやり取りは相手方を信用させるの に打ってつけのツールであり、日常的にメッセージのやり取りをしながらどんどん心を開かせていってしまいます。もちろん、友達申請をしてくる見ず知らずの 人は出会い系詐欺サイトのサクラであり、そのサクラと直接やり取りしてなくとも、一度友達申請を承認してしまうと、日常生活がある程度明らかになってしま いますので、そうした内容を見極めつつ、詐欺のターゲットを絞り込んでいきます。そうしたプロセスを経て、ある日突然「携帯が壊れたので、こっちのサイト から直接やり取りしたい」とか、「私のブログの方でやり取りしたい」などと言葉巧みに詐欺サイトへ誘導しようとしてきます。特に、自身がSNS上に更新し た内容(「先日のあなたの記事を見て○○について教えて欲しい」など)に即した誘導を仕掛けてくるので、特に騙されやすいのがSNSを使った詐欺の特徴で す。
FacebookにせよLINEにせよ、ID検索や名前検索などを用いて唐突に友達申請やメッセージを送信してきます。単純に知らない人からのメッセージ に、詐欺サイトへ遷移するURLや電話番号などが記載しても怪しまれるだけなので、最初のうちは信用させるために友達としてのみとする場合もあれば、芸能 プロダクションから「モデルとして採用したい」などと謳ったり、「確実に儲かる副業を紹介する」など、欲に漬け込んで言葉巧みに詐欺サイトへ誘導したりす る場合もあります。出会い系サイトへの登録が完了すると、あとは従来パターン同様「相手方とやり取りするためにはポイントの購入が必要」、「メールアドレ スを取得するには認証コードの購入が必要」などと言葉巧みに現金を振り込ませようとします。詐欺サイトの多くは、「無料でお試し」など気軽さをアピールし ておりますが、無料期間は24時間のみでその後は自動的に本登録されてしまうものや、1万~2万という比較的少額を何度も振り込ませるケース(ポイント購 入)も多く報告されておりますので、気が付けば数十万、数百万もの被害額になっているケースも少なくありません。SNSの場合も、他の知人に知られては困 るという心理が働き、被害全貌がなかなか表面化しにくい側面がありますので、他人事とは考えず、常に騙されてしまうリスクがあると注意すべきです。
SNSは利用者の満足度や充実度などにより様々な機能が追加されています。それと同時に詐欺の手口も進化して巧妙化してくると同時に、詐欺サイトへの勧誘 や誘導方法も多岐に渡ってきています。とは言え、詐欺の手口は自身の欲望に漬け込んだ手法がほとんどですので、素敵な出会いがある、簡単に儲けることがで きる、などの甘い言葉に唆されないというのが一番の防止策です。SNSサイトを使った詐欺被害は時間をかけて信用させ、ジワジワとやって来くるのが特徴で す。そのぶん、詐欺と気がつきにくいケースも多々見受けられますので、見ず知らずの人と安易に友達になったりすることは避けるのが肝要です。これは、男性 に限らず女性にも注意が必要で、従来の出会い系サイトへの誘導方法であった不特定多数へのEメール送信の方法ではなかなか騙せなくなってきているのを背景 に、昨今ではSNSを利用して女性をターゲットにした詐欺も多発しています。特に女性は一度夢中になってしまうと、とことんのめり込みやすい傾向にありま すので、男性以上に被害額が大きくなってしまうことも少なくありません。芸能人と会える、モデルとしての仕事を紹介する、占いで開運できる、などなど、 SNS経由だと一段と信用しやすいのが実情ですので、甘い誘いには出会い系詐欺を疑うようにしましょう。
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