任意整理に関するQ&A
Q:任意整理とは?
A:債務者と債権者の間で返済計画や利息などの支払額の交渉を行い、借金を減額し債権者との和解内容に従って返済を続け、借金を整理する手続きのことです。自己破産と違って資格制限を受けることもありません。返済完了後も5年~7年ほどは信用情報に「ブラックリスト」として掲載されますが、自己破産のように国の機関紙である「官報」に住所氏名が載ることはありません。ただし、裁判所を通さない「任意」の整理なので金融業者との交渉がうまくいかない場合もあり、そのために時間がかかってしまうこともあります。
Q:任意整理の具体的な方法は?
A:借入の取引開始時にさかのぼり、利息制限法の上限金額(15%~20%)で金利を計算し直し(引き直し計算と言います)、支払済みの超過金利分の金額を借入金の残金に充当し、それを減らします。残った残金は今後の利息をカットし、分割で支払いができるようにします。
Q:任意整理を利用できるのは?
A:原則として減額後の借金を3年~5年程度で返済できる見通しがなければいけません。したがって、継続して収入を得る見込みがあり継続して返済を続け、完済する意思があることが重要です。
Q:任意整理後に新たな借り入れはできますか?
A:原則できません。クレジットカードを作る事も、ローンを組む事も一切できません。任意整理後は、一般的に5年間は新たな借り入れはできませんので、借金を作る行為はしないのが賢明です。
Q:携帯電話(スマートフォンなど)の分割購入はできますか?
A:携帯電話会社独自の審査をクリアすれば分割購入できる場合があります。ただし、過去に通話料や利用料の支払いに滞納や遅延がない事、かつ保証会社やクレジットカード等の審査が行われず、携帯電話会社独自の審査のみの場合などに限ります。
Q:任意整理は自分自身でできますか?
A:任意整理は裁判所を通さずに債権者と交渉するものです。個人レベルで交渉に応じてくれる金融業者はまずないと思われます。したがって和解交渉は弁護士や司法書士に依頼したほうが良いでしょう。弁護士や司法書士に依頼した後は取り立てや支払も止めることができます。
Q:任意整理後にやはり返済が難しくなった場合は?
A:任意整理手続き後、何らかの理由で借金返済計画が頓挫した場合は、個人再生もしくは自己破産を検討することになります。再度任意整理を行う再和解という方法もありますが、基本的に債権者の合意を得られる可能性は低いです。失業や怪我・病気などで収入が下がり、当初予定の借金返済計画が行き詰ってしまうケースは比較的多いので注意が必要です。
Q:自己破産とは何が違うのでしょうか?
A:自己破産とは裁判所に申立てを行い、支払い不能と認められると税金を除くすべての債務を0にするというものです。ただし、財産がある場合は没収され債権者へ渡ります。
デメリットとしては、
・免責後7年~10年の間は信用情報に「ブラックリスト」として記録され借入ができなくなります。
・「官報」という国が発行する機関誌に住所氏名が掲載されます。
・資格制限があるので、警備員、損害保険や生命保険の代理店や外交員、弁護士、公認会計士などの仕事に就くことができません。
ただし免責許可が出て自己破産手続きが終了し、復権すれば資格制限がなくなります。
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さらに、特定調停というのは「現在」の借金を利息制限法の上限金利(15%~20%)に計算し直して減額された借金をどのくらいの期間で返済していくのか、ということを合意する制度であり、過払い金を回収できる制度ではありません。ですので過払い金が生じていた場合には、別途過払い金返還請求訴訟を起こさなければなりません。よって、任意整理は過払い金が返還されることを踏まえて返済計画を立てることができますが、特定調停は過払い金を返済計画に組み込むことは難しくなります。
任意整理とは、司法書士や弁護士が債権者と返済の方法や返済の金額についての交渉を行い、支払が可能になるようなより良い条件での合意を債務者との間に成立させる手続きですので、裁判所は関与しません。他の債務整理と異なり官報にも載りませんので、第三者に知られることはありません。債権者(金融業者)との話し合いには弁護士や司法書士が入ってくれるので相手と直接やり取りする必要はありません。また、任意整理を依頼した時点で債権者は債務者に直接取り立てをすることができなくなるので、物理的にも精神的にも債務者にとっては最も負担の少ない債務整理と言えます。
一番大きなデメリットは個人信用情報に記録が残ることです。いわゆる「ブラックリスト」です。掲載される期間はそれぞれの信用情報機関によっても違いますが、5年から7年は任意整理したことがわかるようになっていると考えたほうが良いでしょう。この5年から7年というのは任意整理の後、借金を返済した後からの期間になります。
通常、任意整理手続きに取り掛かると、現在持っているクレジットカードは全て解約することになります。では、債務整理した後はどのようになるのでしょうか?任意整理の後は個人信用情報機関に金融事故情報(ブラックリスト)が掲載されてしまうので新しいクレジットカードが作れなくなります。クレジットカードを申し込むと、信販会社は信用機関の情報を照会しますが、どの機関の情報を見るかは信販会社がどの機関に加盟しているかによって異なります。
任意整理というのはいくつかある債務から整理したいものを選べるのが特徴です。したがって残したいカードを任意整理から外すことは可能です。整理対象外としたクレジットカードでの利用がショッピングの一括払いのみであり、任意整理後も分割払いやローンを組む、ということがないのであれば今まで通りに使える可能性もあることでしょう。
まず初めに、信用情報においてブラックリスト扱いとなるか?ならないか?ということが重要です。
そもそも住宅ローンを組むにあたり、申し込みを受けた金融機関では何を審査するのでしょうか。「住宅ローンを申し込んだ本人の年収」「勤務先」「本人の信用情報(ブラックリスト)」などを審査し、ローンの融資をするか否か判断します。以上を踏まえると任意整理中はもとより、完済後、信用情報に掲載されている間は住宅ローンの審査に通ることは困難でしょう。しかしながら、任意整理後5年~7年を経過すると事故情報は消えてブラックリストではなくなるため、その後はクレジットカードをはじめ、住宅ローンに申し込み、審査を通過することは可能になります。繰り返しになりますが、信用情報のブラックリストから消えるのは任意整理が完済してから5年から7年ほど経過した頃です。
ただし、消費者金融ではない住宅ローンや自動車ローンは取扱いに気を付けなければいけません。任意整理の対象にはなりますが、借入額が多額であることが多く、返済額が莫大になります。また住宅ローンなどはそもそもの借り入れ利率が低いため、任意整理によるメリットは殆ど無く、事実上、任意整理ではどうにもならないことが多いです。また、住宅ローンの借金を任意整理の対象とすると、任意売却により住宅を失うことになるので注意が必要です。(住宅を残す場合は「住宅資金特別条項付個人再生」という別の手続きを使うことになります。)
最後に「闇金の借金」についてですが、こちらも任意整理の対象になるかどうかという相談があります。闇金に関しては消費者金融などと違い、法律によって制限された金額以上の利息を取っている出資法に対する「違法業者」となります。違法なので罰せられるということです。つまり、闇金への借金には支払い義務が生じません。もし任意整理するとしてもその中に闇金は入りません。なぜなら違法であるために一切の支払いをする義務が必要ないからです。