免責が認められないケース

2016年1月25日 月曜日

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免責とは、支払不能となった借入金の支払い義務を裁判所の判断において免除して貰うということで、自己破産手続きを取られる方の最終目的は、裁判所からこの免責許可を貰うということになります。これは、破産法の主たる目的となる「債務者の経済生活の再生機会確保」という観点からも、重要な要素ではありますが、では、自己破産の申請を申し立てればどのような種類の借入金でも免責を受けることができ、借金がなくなると言えば決してそうではなく、破産者は裁判所での破産の審問という面接を受け、その上で免責が許可されるかどうかが審議されたうえで免責となるか、免責不許可となるかが決定されます。

 

不適切な理由での借入の場合は免責が認められない場合もあり、免責にならない借入金は「破産法第252条 第1項目」において定められています。わかりやすく言い換えると主に以下のような事由が免責不許可となります。もちろん破産者は、免責許可となれば借金は帳消しとなりますが、反対に破産者の借金を免除することで、債権者は最大の不利益を被ります。裁判所がその決定を下すためには、それ相応の理由と、破産者にも相応の義務を負わせなければなりませんので、破産法では下記のような行為は免責不許可事由として定められています。

 

・破産者が破産申し立てを行う前に、保有していた預金や不動産などの財産を他の近親者の名義に書き換えて移したり、所有財産を隠すような行為をした。

 

・違法な金利で貸し付けを行っている、いわゆる闇金融からお金を借りたり、クレジットカードで商品を購入したのちに安く売りさばいてしまうような行為をした。

 

・パチンコ、競馬、競輪、競艇などのギャンブルでの借金、高価な貴金属や飲食、旅行での散財など、浪費が主な借金の原因となっている場合。

 

・財産に関する書類や帳簿を偽造したり隠ぺいしたりした場合。

 

・支払不能に陥るほど多額の借金があるにもかかわらず、それがないように見せかけて別の金融会社より新たな借入をしている場合。

 

・実際には存在しない偽の債権者名簿を裁判所に提出した場合。

 

・正当な理由なく、破産管財人の業務を妨害するような行為(例えば財産の引き渡しを拒否するなど)をした場合。

 

・以前に自己破産の申立てを申請し、破産手続きが決定し免責許可を受けたことがあり、それから7年が経過していない場合。

 

・破産の申立てを申請するに至った経過を、説明・報告する義務や所有財産を破産管財人および裁判所に開示する義務、また免責調査に協力する義務に違反した場合。

 

特にご相談として多い「浪費を背景とした自己破産は免責不許可となるのでは?」という点については、確かにそのままですと収入に対して不相応な支出をした、ということで免責不許可事由に該当する可能性はありますが、裁判所に自己破産手続きを申し立てる前に、家計簿などを付けて収支の改善を徹底したり、当事務所にご依頼した時点で債務の支払い督促は停止しますので、その浮いた金額を債権者への按分弁済に充てるなどして、返済への誠意を見せることも重要です。現行の破産法では、免責不許可となるケースは稀で、きわめて悪質な免責不許可事由(例えば、元々自己破産を前提として多額の借入れを行うなど)に該当しない限りは裁量免責となるケースがほとんどですが、場合によっては裁判所から破産申し立ての取下げを促されるケースもあります(東京地裁では近年年間10件前後が免責不許可となっています)ので、免責不許可事由を気にされている方は早めに当事務所までご相談ください。

 

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自己破産のQ&A

2016年1月25日 月曜日

自己破産に関するQ&A

Q.01:自己破産後も携帯電話本体代金の分割払いはできますか?

A.01:分割で支払っているということが債務に当たるので債務の一覧に加えて裁判所に申告しなければなりません。また、債権者平等の原則があり、携帯電話本体代金の分割払いだけを申告からはずすということもできません。したがってこの債務は自己破産の申告による免責となり、携帯電話の契約が破棄される可能性が高くなります。しかし毎月の利用料金の滞納がなく本体の分割払いも残額が少額ない場合にはこの限りではないので、弁護士と相談されることをお勧めします。


Q.02:自己破産後は元々所有していたクレジットカードを継続使用することはできますか?

A.02:自己破産以前より所有しているクレジットカードは借入や支払残高がなければ手元に残せますが、クレジットカード会社が破産者の信用情報を確認するまでの期間となります。
カード会社は必ず与信(顧客の信用情報を確認する作業)を定期的に行います。会社によりその頻度はまちまちですが、カードの使用期限の際には必ず与信作業を行うので、そのタイミングで破産情報が確認されカードは解約ということになります。


Q.03:自己破産が職場に知られてしまうことはありますか?

A.03:自己破産をすると国の広報誌である「官報」に住所氏名が記載されます。官報は毎日発行されるものでその内容も国会事項や法律、人事異動など様々な内容が多岐にわたり掲載されるので一般の方が目にして破産者を見つける、ということはほぼないと思われます。
会社でも破産者が社内にいるかどうかを定期的にチェックすることはないので会社に知られるということはほぼないと思われます。


Q.04:生活費を稼ぐためのギャンブルは免責不許可になりますか?

A.04:基本的にギャンブルでの借金は遊興費となるので免責は受けられません。ただし、ギャンブルでの借金により生活費を返済に充てたため、生活費が足りなくなりそれで借金を繰り返してしまった、というような場合には生活のための借金ということで自己破産できる可能性もあります。しかし生活費の半分以上を遊興費に使っていたなど、常識を逸脱した借金の場合はやはり免責は下りませんので注意が必要です。


Q.05:子供が賃貸マンションを借りる際の保証人にはなれますか?

A.05:自己破産をした人がローンの連帯保証人になれないという決まりはないので保証人の申し込みはできます。しかし銀行などの金融機関は保証人の信用情報をチェックするので破産者ということがわかってしまい審査に通らないと思われます。ブラックリストは5年から7年程度で記載が削除されますが、官報のデータベースもあるので自己破産の情報がきれいに消される、というのは難しいです。


Q.06:自己破産申し立て前に資産を配偶者名義に移した方が良いでしょうか?

A.06:自己破産の申立てをしようとする人の財産や資産は生活必需品を除いてすべてを現金に換えて債権者へ平等に返済しなければなりません。申立ての直近に資産の名義変更をするような行為は財産隠しとされ、免責が認められなくなります。


Q.07:自己破産後、配偶者との共有名義の資産はどのように処分されるのでしょうか?

A.07:たとえば1戸建てを共有名義で所有しているとすると破産者の持ち分が競売のうえ換金され、債権者へ配当されます。しかし実際に半分だけ売却することは不可能です。この場合、共有者に協力してもらい全体として資産売却するか、もしくは共有者が破産者の持ち分を買い取る、という対応になります。


Q.08:自己破産申請を予定している夫から離婚を申し付けられました。

A.08:家族のために離婚に応じた方が良いのでしょうか?
A8.あらかじめ配偶者へ財産の名義変更をしたり財産分与として財産を渡し自分の財産をなくした上で離婚、その後自己破産の申立てを行い免責が決定したら財産を戻してもらう、このような行為を「偽装離婚」といいます。これは破産法では認められていませんし、財産隠しとされ免責が受けられなくなります。


Q.09:仕事をするうえでどうしても車が必要なのですが、自己破産したら処分されてしまうのでしょうか?

A.09:自動車ローンが残っている場合は自動車の所有がローン会社なので当然のことながら車を引き上げられてしまいます。また、一括購入やローンの支払いが終了している場合には自動車の価値により取り扱いが異なります。20万円以上の価値がある資産については換金して債権者に配当することになっていますので、自動車がその価値以上だとすると管財人により処分され返済に充てられることになります。


Q.10:借金に保証人を設定している場合、自己破産後でも保証人に請求が行きますか?

A.10:保証人とは債務者がなんらかの事情で債権者に対して返済できなくなった場合に代りに返済する義務を負うというものです。債務者が自己破産し、支払いの免責を受けた場合には保証人に債務の請求が来ることになります。


Q.11:今現在、奨学金貸与中で在学中ですが、自己破産した場合は奨学金は打ち切られるのでしょうか?

A.11:奨学金といえども借入金であり金利も付きますし、返済が滞ってしまった場合には督促もあります。自己破産も可能ですが学生の場合には保証人が付いていることと思われます。Q10にあるように破産者の返済義務はなくなりますが、保証人へ債務が移りますので注意が必要です。また、自己破産をするとブラックリストに約7年間掲載されるので借入やローンを組むことが不可能となり、奨学金についても同様の扱いとなります。


Q.12:法人の自己破産の場合、代表者も自己破産しなければならないでしょうか?

A.12:会社が自己破産の申立てをしても代表や役員までもが破産しなければならないということではありませんが、会社の債務に対して連帯保証人となっている場合には当然のことながら代表および役員に債務の支払い義務が移ります。個人の資産で支払えなければ自己破産の手続きをとることになります。

 

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自己破産のメリット・デメリット

2016年1月25日 月曜日

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これまでお伝えしてきたとおり、自己破産は簡単に言うと法律によって全ての借金(債務)を免除してもらうという制度です。端的に言えば「借金をこれ以上返済しなくてもよい」という最大のメリットもありますが、そのための諸条件や制限される事柄、自己破産適用後における不都合など、様々なデメリットもあります。自己破産手続きを検討されている方は、自己破産によるメリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、任意整理などそれ以外の方法がないかをよく検討する必要があります。

自己破産のメリット

・借金の督促、取立てなど精神的苦痛から開放される。
・免責許可が出れば全ての債務において支払い義務が消滅する。
 (諸税金や国民健康保険料、国民年金等は除く)
・法人の場合は諸税金も社会保険料の未払い等も全て消滅する。

 

やはり最大のメリットは、免責許可が下りればすべての債務が免除となり、借金を弁済する必要がなくなるということです。上述のとおり税金などの非免責債務以外は、例えば滞納家賃なども支払い義務は消滅します。自己破産をされるほとんどの方の最終目的は免責許可が下りることになりますが、「免責が認められないケース」でもお伝えしたとおり、よほど悪質な免責不許可事由に該当しない限りは、大半のケースで免責が認められています。借金の取り立てから開放され、精神的に余裕ができることで生活の立て直しを図ることができるようになることが破産法の目的でもあります。

 

 

続いてデメリットを見てみましょう。
自己破産は、他の債務整理方法と比較するとややデメリットの多い手続きとなります。自己破産は、任意整理のように返済を前提としない手続きとなりますので、そのぶん債権者の不利益が大きく、破産者もそれなりの犠牲を払うことになります。

自己破産のデメリット

・社会的信用を失う。
・換価可能な資産は手放す必要がある。
・申し立て時に「退職金見込額証明書」等を勤務先から発行してもらう必要がある。
 (正社員として5年以上勤務している場合)
・新たな借り入れが一定期間できなくなる。
・個人信用情報に事故情報として掲載される。
・免責決定まで一定の職業に対する資格が制限される。
・官報に破産者として住所氏名等が掲載される。
・法人の場合は大半が廃業となる。

 

社会的な信用を失うのは言うまでもありません。金融機関の個人信用情報に俗に言うブラックリストとして、7~10年程度は事故情報として共有されますので、新たな借入れはもちろん、クレジットカードの作成もできなくなるのはこれまでもお伝えしてきたとおりです。また、勤務先に自己破産を知られてしまう可能性がごく稀にあります。自己破産申し立て時には退職金見込額を記載した書面を用意する必要があり、勤務先に退職金見込額証明書を書いてもらわなければなりませんが、通常必要としない書類になりますので、何らかの疑義は生じる可能性はあります。もちろん、用途について勤務先に説明する必要はありませんし、自己破産を理由とした解雇等は認められておりませんので、それ以上のことは知られずに手続を進めることができます。

 

なお、自己破産申立人が換価可能な不動産を所有している場合、通常管財事件として処理され、破産管財人によってその不動産の任意売却が行われます。マイホームなど住宅ローンを利用している場合には、その売却代金は被担保権者の弁済に充てられますが、換価価値の低い山林などの不動産の場合は、管財事件とならずに同時廃止となる場合もあります。自己名義の20万円以上の価値のある換価資産は売却対象となりますので、マイホームや自家用車などの継続所有は困難です。

 

法人の場合は必ず管財事件となりなすが、例えば買掛金の支払い停止などで取引先の信頼を失い、さらにはテナント等を借りている場合は、その保証金なども債権者に配当する必要があることから、実質的に廃業に至る場合がほとんどです。特に小規模な法人もしくは自営業者は、自己破産後も所得の源泉を確保しなければなりませんので、営業の継続を希望する場合にはその他の整理方法を検討するか、一度北法律事務所までご相談いただくことをおすすめいたします。

 

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自己破産後の生活について

2016年1月25日 月曜日

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「自己破産により制限されるもの」にてご紹介したとおり、破産管財事件においては、原則として99万円以上の現金と時価20万円を超える財産は処分の対象となります。たとえば、破産者本人名義の自動車や生命保険は財産になり、それぞれ手放して現金化し、債権者の配当に回さなければなりません。また、貴金属や高価な家具、工芸品など、生活上支障を来たさない所謂贅沢品も換金して債権者への配当に充当されます。もちろん、破産法そのものが債務者についての経済生活の再建を目的としておりますので、その他所得を得るために必要な道具(車も継続所有が認められる場合がある)、電話加入権、賃貸物件の敷金債権まではその裁量は及びませんが、換価できる財産は債権者への配当に当てた方が、債権者はもとより、管財人や裁判所への心象も良くなります。

 

また、破産者は金融事故情報として官報(国の広報紙)に掲載されます。これは民事再生同様、自己破産手続きは裁判所による決定事項となりますので、避けることはできません。もちろん、金融機関などが共有するKSCやCICなどの指定信用情報機関にも事故情報として登録されることとなりますので、自己破産免責決定後、向こう7~10年程度はローンを組むことはもちろん、クレジットカードなどを新たに作ることもできなくなります。当然、自分のお子様含め、他人の借金の保証人などにもなれなくなります。よく「自己破産後は、携帯電話購入時の分割払いもできなくなりますか?」というご質問を頂きますが、こちらは金融機関が共有するCICの情報とは別で審査を行っているようですが、詳しくは各携帯電話事業者に直接ご確認ください。

 

自己破産手続きを行う多重債務者の多くは、免責許可が下りれば全ての借金が帳消しになると安易にお考えになられている方が多いのですが、上記のとおり自己破産後向こう10年程度は一切の借入れができなくなりますので、毎月の所得内で全てをやりくりしなければなりません。さらに、所得税などの国税や住民税などの地方税、健康保険料、年金などは自己破産しても免責にはならない非免責債務ですので、自己破産後も支払いは発生します。既に預貯金や換金できる財産は概ね自己破産時に配当されてしまっておりますので、まったくのゼロからのやり直しとなりますが、今後一切の借金ができなくなる事を十分に認識し、生活そのものを見直す必要があります。借金の督促など精神的苦痛から開放されるというメリットもありますが、向こう10年間健康に過ごせて安定した収入が確保できるという保証はどこにもありませんので、日ごろから倹約を心掛け万一に備えて貯蓄等を増やしておく必要があります。

 

なお、自己破産は申立人のみが対象となりますので、ご家族への悪影響は基本的にはありません。例えば、ご主人が自己破産をした場合、配偶者が所有している預貯金などは処分されませんが、マイホームや所有している車などは処分されてしまいますので、間接的に不利益を被る場合があります。また、使途が決まっている教育ローンなども利用不可となり、配偶者が専業主婦の場合、高額な教育ローンなどは組みにくくなりますので、特にお子様の大学入学など一時的でも多額の費用が必要になる際のお金の工面に苦労する場合があります。自己破産後は、一定の日常生活を送るうえでは不自由はないかもしれませんが、10年間という長いスパンをよく考慮して、自己破産はあくまで最終手段であるという認識を持つ必要があります。

 

北法律事務所では、マイホームを手放したくない場合などの債務整理となる任意整理個人再生のお手伝いもしておりますのでお気軽にご相談下さい。

 

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自己破産により制限されるもの

2016年1月25日 月曜日

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これまでご説明してきたように、自己破産申し立て後、免責許可決定がなされると債権者一覧に記載された全ての債務において支払いが免責となりますが、自己破産申し立てにより制限される事項も幾つかあります。

 

まず資格制限というものがあり、自己破産の決定により免責が確定されるまでの期間に一定の資格が停止されます。つまり該当する資格により業務についている場合には仕事ができなくなってしまいます。ただし、資格をはく奪されてしまい、その資格が使えなくなってしまうということではありません。破産手続きの開始から免責許可の決定が下されるまでの期間であり、おおよそ3か月~4か月程度です。

 

資格制限されるものには二種類あります。強制的に資格制限されるのは、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、宅建建物取引主任者、警備員、などです。制限の期間はこの資格の取得もできません。上記とは違い、生命保険外交員等は雇用関係のある保険会社により外交員の登録を取り消す手続きが行われた時に資格が停止されます。登録が抹消されず、資格が停止にならなければ仕事を継続できます。しかし、この期間に資格を取ることはできません。このように、免責許可の決定が確定されるまでの間は制限された資格を必要とする仕事ができなくなります。よって、勤務先に自己破産を正直に報告したうえで免責が決定されるまでの期間に休職するか、または資格を使わなくて済む仕事へ配置してもらうことが必要となります。勤務先へ休職や配置転換の依頼をせずにそのまま資格を使って働き続けた場合は違法行為になりますので注意が必要です。

 

また、逃亡したり財産を移したり隠したりすることを防ぐために破産手続きが終了するまでは、住所の移転や長期の旅行が制限されます。ただし、裁判所に許可を取ればこの限りではありません。特に破産管財事件(管財手続き)の場合は、「自己破産の種類について」でも紹介したように郵送物も破産管財人に転送され、自己の財産の管理処分権を失いますので、必ず弁護士の判断や指示を仰ぐようにする必要があります。

 

ただし、破産手続き開始後は、債権者が銀行などの金融機関であっても振り込まれる給与を差し押さえたりすることはできなくなります。これは、破産者が破産手続開始後に取得した財産は自由財産と呼ばれ、債権者が差し押さえることができず、破産管財人の意思に関係なく破産者が自由に管理、処分することができる財産のことです。その他自由財産には、99万円以下の現金(預貯金は20万円まで)のほか、動産なども該当します。当然、マイホームなど資産価値のある不動産などを所有し続けることはできませんが、一定の生活を送るための資産までは制限されません。

 

なお、債務者の将来もらえるであろう退職金に関して、その見込み額の4分の1~8分の1を債権者への配当にするという場合もあります。生命保険はもちろん債権者の配当に回されることになり、20万円以上の保険は解約され、債権者へ等しく分配される場合があります。これらは概ね管財手続きの場合(換価するほどの財産がない場合は同時廃止)ですが、20万円を越える預貯金や保険、株券やゴルフ会員権、自動車などは概ね処分されて債権者に配当されます。もちろん、免責許可決定後は信用情報機関のブラックリストに掲載となるため、登録から約10年程度はローンはもちろん、新たな借入れやクレジットカードの作成などもできなくなるという制限があります。

 

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自己破産申立ての手続きの流れ

2016年1月25日 月曜日

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自己破産の申立手続きの流れは、同時廃止事件と破産管財事件により若干異なります。
個人での破産手続きの場合は、そのほとんどが同時廃止事件での扱いとなりますが、法人の場合は破産管財事件での扱いとなります。株式や預貯金、不動産など換価できるの財産があれば破産管財人が選任されて破産管財事件となる可能性がありますが、ない場合は同時廃止事件となる場合がほとんどです。

同時廃止事件の場合

申立人の住んでいる場所を管轄する地方裁判所に申立書を提出します。申立書のほか、陳述書や債権者一覧表、資産目録・免責申立書などの書類、下記に挙げる添付書類なども必要となります。申立書提出時には、裁判所から提出書類に不備がないか、自己破産を申請できる条件を満たしているかなどを細かくチェックされます。その上で問題がなければ書類を受け付けてもらえます。必要な書類は裁判所によって若干異なりますので、事前に所轄の裁判所へご確認下さい。

 


・住民票
・戸籍謄本
・給与明細
・源泉徴収書
・市県民税課税証明書
・預金通帳の写し
・賃貸契約書の写し
・不動産登記簿謄本
・保険証券の写し
・車検証の写し(車所有の場合)
・年金等の受給証明書の写し

ほか

 

申立書が受理された日から約1か月~2か月後に面談があり「破産の審問」が行われます。これは裁判官から支払不能になった理由などについての質問を受けることです。免責不許可事由に該当する場合は、手続きが長引くか、もしくは免責許可が受けられないこともあります。支払不能になるほどの債務に陥った代表的な理由に過剰な浪費やギャンブル、株や先物投資などの失敗、他人の借入れについて保証人となっていた場合の保証債務など様々ですが、全ての借金や債権者をしっかりと把握しておくことが重要です。債権者一覧表に特定の債権者を記入しなかったりすると免責不許可事由に該当する恐れがあります

 

この面接から数日後、免責不許可事由に該当せず、申立人に財産がないと認められた場合は同時廃止が決定されます。さらにその1か月~2か月後に債務の支払いが免除される「免責許可の決定」がなされます。その約2ヶ月後、官報に掲載され、自己破産者のリスト(ブラックリスト)にも掲載されることとなりますが、これで免責が確定して全ての自己破産手続きは終結、延べ4~6ヶ月程度を要するのが一般的です。

破産管財事件の場合

申立てから最初の審問、そして破産手続き開始の決定までは同時廃止と概ね同じですが、現金に換金できるほどの財産があると裁判所に認められた場合は、破産管財人が選任され、管財事件となります。換価できる財産が残っている場合、それを破産管財人が管理および処分して現金化して債権者への配当に充当します。自己破産の種類についてページでも説明したように、この時点で破産者は財産の管理処分権を失いますので、財産を勝手に処分したり、その財産の価値を低下させるようなことは免責不許可事由に該当するため絶対にしてはなりません。

 

同時廃止と異なる点は、破産管財人による財産の管理や処分、そして債権者を確定してから債権者全員に債権者集会の召集を行う点です。債権者は、破産手続きに参加しなければ債権を回収することができなくなりますが、債権者集会においても債権額に応じて、処分した財産を配当するため、債権額が小さい場合はほとんど取り戻せないのが実情のようです。債権者集会を経て債権を確定し、債権者に財産を配当して破産手続きが終了となります。上記のように集会招致などを行う関係上、破産手続きが完了するまでに半年から1年以上の時間、そして費用を要することになります。

 

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自己破産の種類について

2016年1月25日 月曜日

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自己破産には「破産管財」および「同時廃止」の二種類の手続きがあります。
前者は俗に言う管財手続きで、破産開始決定が出てから免責決定が出るまでの間に破産者の財産等を換金して債権者に分配する手続き、後者は破産手続開始決定と管財手続きが同時に終了する手続きです。個人の破産手続きの場合はほとんどのケースが「同時廃止」となります。旧破産法では、破産の申し立てと免責許可の申し立てが別々になっていましたが、個人の破産手続きの多くは破産者に財産がほとんどなく、免責許可を得ることが最終目的となっていることから、現行法では効率化の面からもこの手続きが一本化されております。

破産管財事件とは?

破産手続きにおいて、破産管財人が選任され破産管財人が債権者に配当を行う破産手続きを「破産管財事件」と言います。これは、破産者が保有する財産があり、債権者に配当できる場合に用いられる手続きで、破産手続開始決定の後に裁判所が破産管財人を選任(主に弁護士)し、債務者の資産を換金してそこから手続きにかかる費用を差し引き債権者に配当します。しかし中には破産管財人を置いて資産の管理をしてみたものの、裁判所や弁護士への諸費用や税金の滞納への配当に終わってしまい債権者への配当が不可能になったという場合もあります。これを「異時廃止事件」といいます。破産管財事件は、主に破産管財人に支払うための費用(予納金)を裁判所に納めなければなりません。1年以上かかる長期に渡るもので費用も多く最低でも50万円となり、個人債務者にとっては高額で負担も大きいのが実情です。

 

破産管財人は、債権者に対する債務者の代理人ではありませんので、破産管財人が選任される場合には、破産管財人に対する説明義務(破産法40条)が生じることを認識しておかなければなりません。破産管財人は債務者の財産等を的確に把握し、少しでも債権者に分配する責務を担っており、破産管財人に対する虚偽申告や調査に対する協力阻止、財産の秘匿等は免責不許可事由となるほか、破産犯罪になりうる可能性もあります。その他、破産者は財産の管理処分権を失い、郵便物は全て破産管財人に転送され開封されます。また、転居はもちろん長期の旅行等も裁判所の許可なしでは行うことができなくなります。

同時廃止事件とは?

破産者に財産や相続財産、もしくは信託財産がほとんどなく、債権者に弁済または公平に分配できる換金財産がない場合に取る手続きです。裁判所や弁護士への諸費用を払うだけの財産がないことが明らかな場合は、破産管財人を選任することなく、破産手続き開始決定と同時に破産手続きを終了する、破産廃止決定が下されます。破産手続きの開始と廃止を同時に行うことから「同時廃止」と言われており、個人が行う自己破産手続きのほとんどが、その背景や最終的な目的を考慮しても同時廃止事件となるケースが大半です。こちらは破産法にも「破産者に破産手続費用を支払うだけの財産がないと認められるときには同時廃止となる」という規定がありますが、同時に免責不許可事由が認められないことも必要であるということを忘れてはなりません。

 

ただし、同時廃止事件のほとんどが個人の自己破産のみであり、会社法人の破産については、同時廃止事件で扱われることはほぼありません。個人の場合、破産手続き後でもその個人が消滅する訳ではありませんが、法人の場合は消滅してしまうため、財産や資産を残すことはもちろん、債権債務の関係を全て清算する必要があり、管財人による財務等の調査が必須となるからです。通常、中小企業などは、弁護士が破産者(法人)の代理とつとめることで裁判所への予納金が小額となる「少額管財」という手続きが適用になることが多い傾向にあります。

 

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破産宣告(破産手続開始決定)について

2016年1月25日 月曜日

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先述のとおり、自己破産とは弁済途中である債務の全ての債権者に対して、これ以上の返済ができなくなってしまった旨を裁判所に申し立てることを言います。債務者から破産手続きの申し立てが行われると、すぐに借金の帳消しが認められる訳ではなく、裁判所は法に照らし合わせて破産手続きを行うに相応しいかどうかの審査を行います。現行の破産法には免責不許可事由(第252条)が定められており、債務者の借金を免除して支払義務をなくすことが相応しくないとされる行為が1つでもあれば、免責許可決定がなされずに借金の帳消しが認められないケースもあります。通常、申し立てを行う債務者の借入れ理由や事情、使用用途などを裁判官が総合的に判断しますので、悪質な場合を除き免責許可は下る傾向にあるようです。つまり、申し立て自体が破産宣告ではなく、裁判所が免責許可を認めた時点で破産手続開始決定、つまり破産宣告となります。

 

破産手続開始の原因には、主に支払不能と債務超過の二種類があります。
1つは、債務者が債務全般において継続的に弁済することができなくなる状態に陥るものが支払不能と言われ、もう一方は債務が収入や財産を上回っており、持っている資産を全て処分しても債務を返済することができない状態が債務超過です。いずれの場合も、破産手続開始決定がなされると裁判所は管財人を選任します。破産管財人は債務者の財産を管理および処分する権利があるため、債権者による取立てが禁止となるほか、債務者自身も勝手に財産の処分等ができなくなります。ただし、破産手続きを行うための費用の予納ができなかったり、債務を逃れるための不当な申し立てを行った場合、その他破産管財人等の職務を意図的に妨害をしたりすると破産手続開始の決定は行われません。

 

自己破産は債務超過などによって支払不能となり、どうしても借金を返すことができなくなった場合に用いられる最終的な解決方法であり、任意整理や個人再生とは性質の異なる手続きです。よって、破産法では破産者に対して信義違反となるような行為を禁止しており、違反しているような場合は免責不許可となる場合もあります。免責不許可事由には下記のような事項が挙げられています。

 

・過去7年以内に免責許可の申立てがあったこと
・浪費または賭博(ギャンブル)等で著しく財産を減少させたり、過大な債務を負担したこと
・債権者を害する目的で財産を隠したり、損壊してその価値を不当に減少させる行為
 ほか

※詳しくは「免責が認められないケース」でご紹介しています。

 

ただし、現行の破産法では免責不許可事由に該当した場合でも裁判所が相当と認めれば免責が受けられる場合があります。これを裁量免責と言い、裁判官の判断と裁量でその決定がなされるため、例えば借金の大半については合理的な理由があったり、破産申し立てに至るまでやむを得ない理由がある、浪費癖を直すための努力をしている、弁済への努力が見受けられるなどが認められれば、免責不許可事由に該当した場合でも免責が受けられる場合があります。裁量免責が受けられるかどうかの詳細については、当事務所までお気軽にご相談下さい。

 

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自己破産とは?

2016年1月25日 月曜日

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自己破産とは、広く一般的な認識でいう「破産」のことで、借金のある債務者が経済的に立ち行かなくなり、弁済途中にある債務の全ての債権者に対して「これ以上の債務返済ができなくなった」ことを、債務者本人が裁判所への申立てによって行われる手続きのことです。計画性のない多額の借入れやクレジットカードの多用により、借金の返済が立ち行かなくなり自己破産に至るケースが多いのですが、その他、事業の失敗による多重債務や病気や怪我などにより仕事につけなくなり、収入が絶たれたことによる自己破産など、その背景は様々です。

 

自己破産は、裁判所より破産の決定が出された時点で全ての保有する財産を失う代わりに借金が免除となり、債権者から債務者への取り立ても禁止されます。さらに自己破産後に築いた財産は何の制限もなく自由に使うことができるので自己破産の後は生活を立て直すことが可能です。ただし、自己破産をするためには裁判所が申立人の債務の額と収入を比較検討して返済を継続していくことが困難だと判断した場合に限り破産手続開始決定となり、債務については免責許可が受けられるため、破産法が規定する免責不許可事由に該当する場合は、免責不許可となるケースもある点は注意が必要です。

 

このように「自己破産をすれば財産も失うが債務も帳消しになる」と単純に考えがちですが、一方で保有する資産の大半が没収される点に注意が必要です。自己破産手続きでは、複数の債務のうちの一部を選んで手続きを行うということはできないので、住宅ローンを組んでいればその債務の代わりに住宅が処分されますし、ローンがなくても持ち家は財産とみなされるので没収の対象となります。同様に自動車(ただし、最初の登録から7年が経過している車に関しては無価値の判断とされ、保有可能な場合もあります。)や基本的には20万円以上の保有する資産はその対象となります。


保証人のついている債務に関しては債務者の弁済は免除になりますがその代り保証人に請求が行くことになります。またギャンブルや浪費などによって作った借金の場合には借金が免除にならない可能性もあります。そして、当然のことながら自己破産したことが信用情報、いわゆるブラックリストに掲載されるので5年から10年ほどの間は新規の借入やクレジットカードの作成、新規ローンはできなくなりますし、国が発行している「官報」にも住所氏名が掲載されます。また、破産手続きを行い、開始決定の後から免責決定が出るまでの期間は特定の職業に就くことができなくなる、資格制限という制度もあるので注意が必要です。

 

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交通事故

2015年6月12日 金曜日

交通事故が、いつ起こるかなど、全く分かりません。
突然、自分が事故の当事者になってしまうことも、あるでしょう。
そんなときは戸惑ってしまう事も多いと思いますが、遠慮なく弁護士にご相談下さい。

 

交通事故問題に関する基礎用語

物件損害

物件損害とは、車が壊れてしまったときの修理費や代車費用などの損害をいいます。
強制保険である自賠責保険では、物件損害については適用されず、事故原因および過失割合などについて争いとなる事も少なくありません。

人身事故

1.人身事故
事故により怪我を負ってしまった場合に、治療費および通院による交通費などについては実費での請求が可能です。
問題になりやすいのは、医師が「必要な治療である」という証明書が無いと、損害として認められないもので、鍼灸・マッサージ費用、温泉療養費等の正規の医 師以外の治療による費用や、特別室等の治療費や医療器具、補助器具購入費、付添い看護費、死亡の場合の葬儀関係費用などです。

 

2.休業損害
交通事故により休業した場合に、その休業期間中の収入の額を請求できます。
休業期間とは、事故日から治療最終日までをいいます。
自賠責保険の基準では原則一日につき5,700円となっており、保険会社もその基準での請求をしてきます。
しかし、実際に請求できる金額は、給与所得者や事業所得者であれば休業期間中の現実の収入額です。

 

3.逸失利益
死亡事故や後遺障害が残ってしまった場合に、その交通事故がなかったらもらえたであろう収入の事です。

 

4.慰謝料
交通事故によって被害者に生じた精神的苦痛などの、非財産的損害に対する賠償をいいます。
自賠責保険での基準では、原則一日につき、4,200円となっており、保険会社もそのような計算での提示をしてきますが、実際には怪我の程度、入院期間又は回数に応じてそれよりも高い金額で請求できます。
また、被害者に後遺症が残ったり、被害者が死亡してしまった場合には、上記の入院慰謝料とは別に慰謝料の請求が可能です。

過失割合

交通事故が生じた場合、事故の過失の割合を両者で割り当てて決める責任割合のことをいいます。


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