自己破産の種類について

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自己破産には「破産管財」および「同時廃止」の二種類の手続きがあります。
前者は俗に言う管財手続きで、破産開始決定が出てから免責決定が出るまでの間に破産者の財産等を換金して債権者に分配する手続き、後者は破産手続開始決定と管財手続きが同時に終了する手続きです。個人の破産手続きの場合はほとんどのケースが「同時廃止」となります。旧破産法では、破産の申し立てと免責許可の申し立てが別々になっていましたが、個人の破産手続きの多くは破産者に財産がほとんどなく、免責許可を得ることが最終目的となっていることから、現行法では効率化の面からもこの手続きが一本化されております。

破産管財事件とは?

破産手続きにおいて、破産管財人が選任され破産管財人が債権者に配当を行う破産手続きを「破産管財事件」と言います。これは、破産者が保有する財産があり、債権者に配当できる場合に用いられる手続きで、破産手続開始決定の後に裁判所が破産管財人を選任(主に弁護士)し、債務者の資産を換金してそこから手続きにかかる費用を差し引き債権者に配当します。しかし中には破産管財人を置いて資産の管理をしてみたものの、裁判所や弁護士への諸費用や税金の滞納への配当に終わってしまい債権者への配当が不可能になったという場合もあります。これを「異時廃止事件」といいます。破産管財事件は、主に破産管財人に支払うための費用(予納金)を裁判所に納めなければなりません。1年以上かかる長期に渡るもので費用も多く最低でも50万円となり、個人債務者にとっては高額で負担も大きいのが実情です。

 

破産管財人は、債権者に対する債務者の代理人ではありませんので、破産管財人が選任される場合には、破産管財人に対する説明義務(破産法40条)が生じることを認識しておかなければなりません。破産管財人は債務者の財産等を的確に把握し、少しでも債権者に分配する責務を担っており、破産管財人に対する虚偽申告や調査に対する協力阻止、財産の秘匿等は免責不許可事由となるほか、破産犯罪になりうる可能性もあります。その他、破産者は財産の管理処分権を失い、郵便物は全て破産管財人に転送され開封されます。また、転居はもちろん長期の旅行等も裁判所の許可なしでは行うことができなくなります。

同時廃止事件とは?

破産者に財産や相続財産、もしくは信託財産がほとんどなく、債権者に弁済または公平に分配できる換金財産がない場合に取る手続きです。裁判所や弁護士への諸費用を払うだけの財産がないことが明らかな場合は、破産管財人を選任することなく、破産手続き開始決定と同時に破産手続きを終了する、破産廃止決定が下されます。破産手続きの開始と廃止を同時に行うことから「同時廃止」と言われており、個人が行う自己破産手続きのほとんどが、その背景や最終的な目的を考慮しても同時廃止事件となるケースが大半です。こちらは破産法にも「破産者に破産手続費用を支払うだけの財産がないと認められるときには同時廃止となる」という規定がありますが、同時に免責不許可事由が認められないことも必要であるということを忘れてはなりません。

 

ただし、同時廃止事件のほとんどが個人の自己破産のみであり、会社法人の破産については、同時廃止事件で扱われることはほぼありません。個人の場合、破産手続き後でもその個人が消滅する訳ではありませんが、法人の場合は消滅してしまうため、財産や資産を残すことはもちろん、債権債務の関係を全て清算する必要があり、管財人による財務等の調査が必須となるからです。通常、中小企業などは、弁護士が破産者(法人)の代理とつとめることで裁判所への予納金が小額となる「少額管財」という手続きが適用になることが多い傾向にあります。

 

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